手工具による革漉きの方法(道具)を比較してみたら、1位は…
みかさベースでは 最近、レザークラフト関連の、ご依頼や、お問合せが増えてきているので、革関連のネタを少々…ということで、今回は「革漉き(かわすき)」のお話です。
続編:「革漉きの方法(道具)を比較…レーザー彫刻機で、革漉き&カット」はこちら
例えば、ウォレット(財布)を作るとき、カードケース部分等、革を何枚も重ねる部分は スッキリした仕上がりにするために
←赤部分を薄くする( 漉く)必要があるとき…何枚も必要な場合は、革漉き機を使った方が便利ですが、数か所の場合や、小さい面積の場合、手工具による革漉きの方が、便利な場合もありますね?!
…という訳で、手工具による革漉きの方法(道具)を比較してみました♪
*今回は 単に道具の比較なので、漉き方(「斜め漉き」「段漉き」「ベタ漉き」等)については 割愛します
刃の切れ具合が悪いと、上手くできないばかりか、怪我の原因にもなるので、作業前に青棒などで、刃を整えます。
革漉き したい部分をステッチンググルーバーや、ディバイダーなどで、線をケガキます。
このとき、包丁の刃を少しだけ、左右に振りながら、回し入れていく感じですね♪
漉く方向と刃が垂直になったら、一定の角度(刃の右側は ガラス板に付く状態)を保ちながら、押し切っていきます。
革の質や、刃の状態にもよりますが、上手く切れない場合や、突っかかる感じがしたら、無理に押し切らず、多少、刃を左右に振ってやると、すんなり切れます(多分…ww)
一度に厚く 漉こうとすると、銀面まで切ってしまう可能性もある(経験済ww)ので、何度かに分けて 漉いた方が安全ですね♪
別たちなら、刃を研ぐ必要もなく(交換すればイイので)、薄いので、 むしろ、漉き易いかもしれませんね♪
革漉きの手工具といえば、代表格(?)なのが、スーパースカイバーですね?!
裏面は こんな感じで、T字カミソリや、ピーラーに似た形状です。
刃も替え刃式なので、楽チンです♪
広い面積を 漉くとき(ベタ漉き)は ジャガイモの皮剥きのように、ザーザーやればイイのですが、端だけを 漉く場合は、革包丁のときと同様、けがき線から、斜めに入れて♪
刃がけがき線に対して垂直になるまで、ゆっくり回し入れて♪
後は 一定角度を保って、手前に引いてくるだけですが、引っかかる感じがあった場合は 無理に力を入れず、左右に少しだけ振ってやると、スル~と切れます(多分…www)
「漉く=削る 」と考えた場合、木工工作等をされている方なら、真っ先に「カンナ」が思い浮かぶのではないでしょうか?
私がレザークラフトを始めた頃(数十年前ですが…www)、 革漉きで、最初に試したのが、豆カンナでした(笑)
刃が薄く、カンナの幅と、ほぼ同じタイプを選びましたが、新品でも切れ味が悪かった(安かったし、革用ではないので、仕方ないのですが…)ので、多少、刃を加工研磨しています。
工程的には、上記の スーパースカイバー と全く同じですが、方向が変ですよね?(笑)
いや、決して間違った訳ではないのですww
本来、カンナは 手前に引いて使うモノですが、この豆カンナで、革を漉くときは、この方向(手前から、奥に押し切る)の方が、自分的には やり易いのです(個人の感想ですw)
溝ほりや、ヘリ落としにも使われる 「フレンチ エッジャー」ですが、結論から言って、実に使い心地が良いww
刃は わずかに湾曲になっていて、両端は ガイドになっています♪
写真は 8mm(幅)タイプですが、様々なサイズがあるので、用途に合わせて♪
彫刻刀のように、最初は少し刃を立てて切り込み、湾曲に合わせて、寝かしながら、ガイドに沿って進み切っていくと…
ほぼ、ストレスなく、均一に削いでいけます♪
床革の質にもよりますが、タンニン鞣しのヌメ革なら、ほとんどイケます(個人の感想ですw)
一度に目標の厚みまで漉くより、何度かに分けて漉いた方が、イイ感じになりますね♪
ちなみに、柔らかい革(クロム鞣しなど)でも、頑張れば(?)、イケます♪
後半は「擦り取る」ような感じになりますがw、ドレッサー(ヤスリ)で整えたりして、希望の厚さにします♪
接着剤を塗って、やっとこ等で、折り目を圧着させると…
コバ処理が困難な革では不可欠の「ヘリ返し」が、簡単(?)にできます♪
…ということで、手工具による革漉きの方法として、 革包丁(別たち )、 スーパースカイバー 、 豆カンナ 、 フレンチ エッジャーを比較してみましたが、個人的には 「 フレンチ エッジャー 」が、一番、簡単で便利な気がしますw
機械による「革漉き」については、次回にします(多分…w)
追記:「革漉きの方法(道具)を比較…レーザー彫刻機で、革漉き&カット」をアップしました。
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