昇華転写プリントについて…その3、熱転写プレスについて、いろいろ


昇華転写プリントのネタが続いておりますが(笑)、今回は熱転写プレスについてのお話です。

関連記事:昇華転写プリント について、大まかな流れ
     昇華転写プリントについて…その2、プリンターについて、いろいろ

昇華インクで印刷した転写紙に、熱と圧力を加えて、インクをポリエステル生地の繊維に転写させるので、




熱転写プレス 機が必要となり、用途や大きさによって、値段も様々ですが、「まずは 代用品で、雰囲気を確かめたい」となると、真っ先に思いつくのは 家庭用アイロンですよね?w




で、実際に家庭用アイロンで実験する前に、昇華転写される条件、「温度」と「時間」を検証してみます♪




まずは 検証用に、イラストレーターで、こんな画像を作って、昇華インクで印刷します。
これを切り離して、プレス時間は すべて60秒、
温度は 200度から、10度ずつ下げて、何通りかやってみます♪




熱転写する工程的には 特記すべき点がないので、割愛してw、結果はこちらです。




見づらいのと、光の加減が邪魔なので、スキャナーで読み込ませてみましたw








プレス時間、60秒の場合
200度、190度は ほとんど変わらず、良好に転写されています。

180度は 少し薄い感じですが、許容範囲(もう少しプレス時間を延ばすと、良好になると思います)

170度以下は 明らかに薄いですが、何とか転写されています。

140度以下は ほとんど色が着かなかったので、昇華インクは150度以上で、昇華されるようです♪

なので、今度は 160度と150度で、上の写真の「60秒、200度」と同じ位の色になるよう、プレス時間を延ばしてみました♪




*写真下段は 転写後の転写紙




160度で、180秒
150度なら、240秒で、良好な色が出せました♪

カメラの露出(シャッター速度と絞りの関係)のように、単純な反比例とはいきませんし、昇華(気化)なので、ボイルの法則が関係するのか?逆2乗の法則なのか?…わかりませんがw、まぁ、そういう雰囲気ということで(笑)




家庭用アイロンで代用?




*ここからは  すべてメーカー推奨の方法ではありません。
社外品の使用や、別用途の使用では メーカー修理や、保証の対象外となる場合がありますし、記事中のすべての機種、相性、動作確認をしたものではありません。
あくまで、「こんなことやってみたよ!」っていう話なので、いかなる不具合にも、一切責任は負えませんので、実践される方は ご自身で、よく、お調べの上、自己責任にて、お願いします。




アイロンで代用をするにも、できれば、写真左のような、穴の開いていないタイプ(ドライアイロン)がよさそうですが、今時は穴の開いた「スチームアイロン」が主流と思いますので、こちらでやってみます。




アイロンの温度ダイヤルを最高に上げてみると、190度前後になりましたが、場所により(スチーム穴は別としても)、バラツキがあるようですw
なので、とりあえず…




転写紙に「ベタ塗」を印刷してみました。
青っぽく印刷されていますが、緑色で作っています。




クッキングシートを乗せて、アイロンに体重をかけるようにしたまま、80秒(温度が低い部分があったので)加熱。

あえて、動かさずに待ってみます。




80秒後、転写紙を剥がすと…アイロンの形とスチームの穴は想定内でしたが、アイロンの先端部分と、下部の色が薄い(転写されてない)ことから、この部分は 温度がかなり低いことがわかります。

なので、同様の 「ベタ塗」を印刷して ♪




今度は 約30秒置きに、少しづつ、場所や向きを変えながら(滑らせず、その都度、押し付ける感じで)、5回転くらい…




15分位掛かって、ようやく転写紙の色が、ほとんど抜けました(転写された)。
ベタ塗なので、若干ムラは目立ちますが、写真やイラストなら、許容範囲で収まるかもしれません。




また、アイロン中心部に収まるくらいの、小さいデザインなら、問題なさそうですね♪




ヘアアイロンは?




おっさんですからw、髪をセットするのには 使いませんが(笑)、ちょっとした「折り目」を付けたりするのに重宝しているヘアアイロンです(本来の使い方ではありませんので、オススメしませんが…)




温度を測ってみると、160~170度位(若干斜めで計測してるので、誤差はありますが…)あるので、昇華転写の実験をしてみます♪




アイロン部分に収まる大きさの「タグ」のようなデザインを作ってみました。

切り抜いて、生地と一緒に、挟み込みます。




ヘアアイロン のロック機能では隙間があるので、バイスで固定して、180秒待ってみます。




きれいに転写できました♪

通常、 熱転写プレス 機 では 温度が上がるまで、時間が掛かりますが、 ヘアアイロン なら5分程で済みますので、タグやネームプレートのような小さいものなら、かえって便利かもしれませんねw?!




大きいサイズや、品質向上のためには  熱転写プレス 機 は不可欠ですが、費用をかけずに、「まずは 試してみたい」という方は昇華インク転写紙だけ用意できれば、何とかなりそうですね。

関連記事:昇華転写プリント について、大まかな流れ
     昇華転写プリントについて…その2、プリンターについて、いろいろ

もちろん、みかさベースでも体験できます(時間料金+実費で、2000円~)ので、興味のある方は ご連絡ください♪ 

次回は昇華転写プリントに関する、小道具や、小技などを書きたいと思います。




*本文は  すべてメーカー推奨の方法ではありません。
社外品の使用や、別用途の使用では メーカー修理や、保証の対象外となる場合がありますし、記事中のすべての機種、相性、動作確認をしたものではありません。
あくまで、「こんなことやってみたよ!」っていう話なので、いかなる不具合にも、一切責任は負えませんので、実践される方は ご自身で、よく、お調べの上、自己責任にて、お願いします。

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